建物の配置計画


敷地の中に建物を配置する向きや位置で窓からの景色や彩光、通風が変わります。
また敷地には車庫や自転車置き場、物置のスペースと位置の計画と庭の設計・エアコンの室外機・給湯器の設置位置も一緒に考えておかなければなりません。
これらのことも考えながら建物の配置を考えるポイントを、ご紹介します。

敷地から道路の環境を見る

建物の向きは、まず道路からどのように家に入って行くかを見てみます。
あまりに道路から建物を周り込んで玄関に入るのも、まわりくどい感じですし玄関が道路から死角となり防犯性が心配になるので建物の向きや間取りも合わせて考えましょう。
そして道路から敷地内に車をどのように駐車するかを考えてみます。
そのときは道路の広さや交通量、車の大きさと運転技術も考慮して、あまり無理をしなくても駐車できる位置を確保するとストレスと危険がなくなります。
図面の縮小に合わせた車の型紙を作って図面の上で車庫入れをシュミレーションしてみるとイメージがわかります。

建物の周辺のスペース

法律の観点から言うと民法第234条では境界線付近の建物の築造制限が定められています。
建物を築造する場合「境界線より50cm以上の距離を存ずることを要します」とされていますのでこれらのことは燐家とのトラブルの元になる可能性もあるので考慮しましょう。
また行政で条例を定めている地域もあるので、あらかじめ確認をしておきましょう。
狭い敷地なので出来る限り建物を敷地ギリギリまで寄せて欲しいと要望される方もしらっしゃいますが、水道やガス管の配管、将来の外装のメンテナンス時に必要な足場の設置のことも考えるとある程度の広さは必要です。
また音のでるエアコンやエコキュートの室外機や給湯器は燐家にとって不快と感じる場所の設置ですとトラブルの元となる可能性があるので考慮しましょう。

屋根の形状を燐家との環境

屋根に積もった雪は雪止めをつけていてもやはり雪は屋根から落下します。
片流れ方向が燐家方向や車庫方向に下がることは危険です。
雪の落下のことを考えると寄棟は四方に片流れは一方に全て落下することが考えられます。
そう考えると切妻で2方向の雪の落下が対処するには向いているでしょう。
雪止めを付けていないケースですが以前の大雪の時に燐家のカーポートや車、外構に落ち破損させてしまうケースもあったので、それらのことも考えると燐家との距離はある程度は必要でしょう。

道路に平行して配置する方法だけではない

建物の配置の理想は道路と平行に建て車庫と庭を道路側とする配置をまず考えると思います。
やはり建物の広い面積の広く敷地を取るので日当たりには、この配置がよいと思われますが変形敷地や2方向が道路に面している敷地で敷地に対して斜めに配置する方法もあります。
道路側に車庫スペース・家を挟んで反対側に庭という配置にするのです。
この配置の結果で彩光と通風が良くなり燐家からの視線が無く展望が良くなり敷地の道路に対する方角が良い場合には取り入れたい配置計画だと思います。

 

土地を分譲で購入する場合は、あらかじめ建物の向きを想定して土地を分割しています。
土地探しの段階で「この敷地にはこのような向きで建物のの大きさがこの程度で車が何台分のスペースです」という説明を聞き、ご自分のイメージ通りの家が建てられそうかを判断します。
また変形土地や斜面土地でも建物の間取りや形状や配置で他にない家が設計できることもあります。
やはり結果的には敷地に余裕があると楽な駐車方法での車庫スペースの確保や燐家からの視線や騒音問題などから回避することができると思います。
ですからその敷地に対して必要以上に建物の間取りを広く取らずに敷地内で暮らしやすい環境が作れる大きさの家の間取りにする考え方も必要ではないでしょうか。

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