一戸建てに必要な自己資金はどのくらい?

住宅購入時、自己資金はどのぐらい必要なのでしょうか。

住宅の購入費用の大半は住宅ローンをあてるのが一般的です。最近では頭金がなくても住宅ローンを組めるようになってきているため、自己資金もあまり必要ないのではないかと考えてしまう人もいます。

しかし、家を買うとなると、住宅の購入にかかわる費用以外にも、様々な出費があります。
建物以外にかかる費用を考えずに予算を組んでしまうと、思わぬ出費に困ってしまうことになります。

◯頭金の目安
頭金ゼロでも購入できるケースも増えてきてはいますが、まだまだ頭金有りのケースの方が主流です。
昔は住宅価格の3割から4割が頭金とされていましたが、最近では2割程度が目安といわれています。

◯頭金以外にかかる費用
住宅購入時には、家の購入費用の他に様々な諸費用が発生します。

まず考えなくてはならないのは、保険や税金に関わる費用です。
新しい住宅にかける火災保険や地震保険の保険料や、住宅ローンを組む際の手数料などが考えられます。また、不動産の取得や登記には税金がかかります。

これらの諸費用については、新築住宅であれば住宅価格の3~5%、中古住宅であれば5~10%程度が一般的に目安として考えられています。

また、引っ越しにかかわる費用も発生します。
引っ越し費用の他、建て替えの場合は仮住まいの家賃も必要になります。新しい家に合わせて家具などを購入することもあるでしょう。

購入にかかわる諸費用、その他転居にかかわる費用を合わせると、住宅価格の1割程度を頭金とは別に自己資金として見積もっておきたいところです。

◯家そのもの以外に必要となる工事費用
一戸建ての予算を考える時に忘れがちなのが、家の外構部分についてです。

一戸建ての場合、家の建物の他に、塀や門扉、駐車場、庭についても工事が必要となることがあります。庭木を植えたり、撤去したりするのには意外とお金がかかります。
資金計画を建てる際は、外構部分についても忘れず計算に入れましょう。

◯予算自己資金の目安
住宅購入のための頭金が住宅価格の2割、その他の出費が1割とすると、住宅価格の3割が自己資金として必要な金額となります。これらの自己資金を踏まえた上で、予算を考える必要があります。

例えば、全体の予算が3000万円の場合、3000万円丸々を住宅の価格にあてることはできません。
3000万円のうち300万円程度は諸費用にあてることになるためです。住宅に割くことができる予算は2700万円です。
頭金は2700万円の2割ですから、540万円となり、トータルで必要になる自己資金は840万円になります。

長期優良住宅のメリットと条件、申請方法は?

住宅が「長期優良住宅」として認められると、税金の控除などを受けることができ、住みよい住宅になるだけでなく、金銭的な面でもメリットがあります。
長期優良住宅によって受けられる控除や、認められるための条件、申請方法について解説してゆきます。

◯長期優良住宅とは
環境な人に優しく、長期間良い条件で住むことができるよう工夫がされた住宅です。
長く住めることは快適なだけでなく、資産価値もキープしやすいことが期待できます。

そのため、住宅ローンや不動産に関連した税金の優遇措置が設けられています。

◯優遇1:住宅ローン控除
長期優良住宅に限らず、住宅ローンを組むことで、所得税の控除があります。
控除の主な条件は以下の通りです。
・移住のための家屋で、引き渡しまたは完了から6ヶ月以内に住むこと
・床面積50㎡以上、店舗等併用住宅の場合は床面積の半分以上が居住スペースであること
・借入金の償還期間が10年以上
・合計所得金額が3000万円以下
条件を満たした上で確定申告を行うことで控除が受けられます。

一般的な住宅の場合、控除対象借入限度額は4000万円です。これが、長期優良住宅の場合は5000万円までとなっています。
所得税の控除率は年1%であるため、最大で5000万円の1%、つまり50万円が控除額になります。

◯優遇2:不動産取得税
不動産を取得すると、不動産取得税が発生します。
土地や建物を購入した時だけでなく、新たに家を建てた場合も対象になります。取得することが条件になるため、取得にお金がかかったかどうかは関係ありません。不動産の登記をするかどうかも無関係です。
不動産の購入や贈与、交換、建築、増改築の全てが対象となっています。

不動産取得税の計算方法は、床面積50㎡~240㎡の建物の場合、一定の控除額を引き、その後の金額に3%で税金を課します。

長期優良住宅の場合、控除額に優遇があります。一般的な住宅が1200万円の控除となるところ、長期優良住宅なら1300万円の控除となります。

◯登録免許税
登録免許税は登記や特許、免許などの証明に対して課される税です。

例えば新築住宅の場合、所有権保存登記を行うことになります。この時、一般的な住宅の場合は不動産価格の1.15%の税金を支払うことになります。
しかし長期優良住宅であれば不動産価格の0.1%となり、支払う税金が少なくなります。

その他に、所有権移転登記などの登録免許税についても優遇があります。

◯固定資産税
一戸建てやマンション購入後、一定期間固定資産税の減額措置があります。
床面積50㎡~280㎡の一般的な住宅の場合、戸建てなら3年間、マンションなら5年間固定資産税が半分になります。
長期優良住宅の場合はこの期間が延長され、戸建てで5年感、マンションで7年間半額になります。

◯その他の優遇や補助金
・フラット35の金利
長期優良住宅の認定を受ければ住宅ローンの金利に優遇が受けられます。

・地域型住宅グリーン化事業
地域型住宅グリーン化事業は、優良な木造住宅の生産を支援することで、林業・地域経済の活性化や、地域の工務店等の信頼性の向上などを目的として行われています。
地域の工務店が建設した、長寿命型や高度省エネ型の木造住宅の建築等に対し、100万円を上限として補助金が出ます。

・長期優良住宅化リフォーム推進事業
住宅のリフォームを行い、劣化対策や耐震性の向上に加え、一定の性能基準に達する場合、250万円を上限に補助を受けることができるしくみです。
補助を受けるための条件はいくつかあります。まず、リフォーム前に専門家による住宅診断をうけること。また、劣化対策、耐震性が一定の基準を満たすようになること。そして省エネルギー性や維持管理の容易さなど、長期優良住宅に求められる性能を満たすようになることなどが条件に挙げられています。

◯長期優良住宅の条件
新築に限らず、リフォームの場合にも長期優良住宅と認められれば色々な優遇措置があります。

長く住みよく、維持管理のしやすい住宅は、金銭的なメリットだけでなく、快適に過ごすにも適した住宅です。通常の住宅をよりもコストはかかりますが、予算や今後のライフスタイルなどを考慮し、メリットが大きいと判断できたなら、適用を考えても良いでしょう。

では、長期優良住宅と認定されるための条件にはどのようなものがあるのでしょうか?
順に確認していきましょう。

・劣化対策
数世代に渡り住宅の構造躯体が使用できることが求められます。通常考えられる維持管理条件のもとで100年以上連続してしようできるような措置が必要となります。
例えば木造住宅の場合、構造躯体の点検が容易になるように、点検口の設置や床下に一定の高さの空間が必要です。

・耐震性
大地震の際の住宅の変形を一定以上に抑えるための措置をしたり、損傷の程度を抑えたりするための措置が必要です。

・維持管理、更新の容易性
構造躯体よりも耐用年数が短い内装や設備の維持管理がしやすいような措置が求められます。清掃や点検、更新や補修などの際、建物など他の部分への影響が少なく、工事が少なく済むような工夫が必要になります。

・可変性
長く暮らすうちに変化していくライフスタイルに対応できるよう、間取りの変更等に備えた住宅であることが条件となっています。
配管や配線をあとからでも追加、変更できるように天井を高くとっておくなどの措置が必要です。

・バリアフリー性
将来的にバリアフリー改修が可能となるよう、廊下の幅を確保したり、エレベーターやスロープのためのスペースを用意したりする必要があります。

・省エネルギー性
断熱性など、一定以上の省エネルギー性能が必要です。

・住居環境
景観など、その地域の居住環境、町並みなどの維持、向上に配慮が必要となります。

・住戸面積
戸建の場合は75㎡以上、マンション等の共同住宅の場合は55㎡以上の住戸面積が条件です。ただし、地域の状況に応じて面積の基準は引き上げたり、引き下げたりすることが可能です。申請の際は、自治体に必ず確認しましょう。

・維持保全計画
建築時から定期的な点検、補修などの計画を建てていることが求められます。少なくとも10年ごとに点検を実施しなければなりません。

◯長期優良住宅ための手続きは
長期優良住宅の認定を受けるには、条件を満たすだけでなく、所管行政庁への認定申請が必要となります。

まず、所管行政庁に認定申請をする前に、長期優良住宅の性能を満たしているかどうかを確認する必要があります。ただ、依頼者は、登録住宅性能評価機関に技術的審査を依頼し、適合していれば適合証を交付してもらいます。
自治体によっては、技術的審査の依頼前に事前相談をするように求めていることもあります。

次に、交付された適合証を添付の上、所管行政庁に長期優良住宅の認定申請を行います。この申請は、住宅の着工前に行わなければなりません。

審査に通過すれば、長期優良住宅の認定通知書が交付されます。

認定申請にかかる費用は数千円から1万円程度ですが、登録住宅性能評価機関の技術的審査には数万円の費用がかかります。
また、手数料や手続きの流れ、申請先は建築予定の自治体によって異なるため、長期優良住宅の建築を考えている場合は、必ず事前に確認しましょう。

長期優良住宅の認定申請は複雑で、素人には分かりにくい部分も多いです。ただ、長期優良住宅を販売しているハウスメーカーや工務店であれば、申請手続きにも慣れています。分からないことがあれば聞いてみるのも良いですし、認定申請のサポートを行ってくれるところも多いです。サポートに手数料がかかることもありますが、自信がない場合や忙しい場合は頼るのも良いでしょう。

家を建てるなら注文?建売?

新築一戸建て、と一口に言っても、既に完成している住宅を購入するのと、ゼロから設計し、そこから建てていくのでは全く違います。前者は建売住宅、後者は注文住宅と呼ばれています。
今回は、建売住宅と注文住宅の違いについてと、建売住宅のメリットについて説明します。

◯注文住宅と建売住宅の違い
住宅を建てるには、まず土地が必要になります。

注文住宅では、土地の用意があったり、親から受け継いだ土地を所有していたりするのでなければ、家造りは土地探しから行うことになります。そうして見つけた土地に、ハウスメーカーや工務店を利用して家を建てていくことになります
注文住宅では、ハウスメーカーごとにある程度の規格や制約があるものの、間取りや内装は購入者が自由に決めることができます。

建売住宅の場合、土地探しは必要ありません。土地と建物がセットになった状態で販売されているためです。住宅の設計や設備などはあらかじめ決められており、購入を決めた時点で既に建築が始まっていたり、既に完成したりしています。
感覚的には、分譲マンションを購入するのに近いです。既に商品として出来上がった住宅に対し、自分に合いそうかどうかを考えて購入を決めることになります。
最近では、内装や設備などに購入者の意見を反映できるような建売住宅もあるにはありますが、基本的には変更の効かないことがほとんどです。

◯建売住宅のメリット
建売住宅最大の特徴は価格です。同じような住宅であれば、注文住宅よりも安くマイホームを手に入れることができます。

建売住宅は1軒だけ建てるものではありません。まとめて建てるのが普通です。
多少外観を変えつつも、同じような間取りや内装、設備の住宅を複数軒建てることになります。そのため、1軒あたりの設計にかかるコストや建材などの仕入れコストを抑えることができます。

注文住宅のように、個人の好みや都合に合わせることはできませんが、あれこれと間取りなどを悩む必要がないのはメリットだとも言えるでしょう。土地とともに分譲されるため、土地探しの手間もありません。
金銭的なメリットだけでなく、時間や手間についても節約することができます。

新築で一戸建てを購入したいと考える人にとって、建売住宅はリーズナブルで便利な選択肢です。

建売住宅のメリットは、オーダーメイドの洋服に対する、既製品の洋服のメリットと同じです。
個人の体型にぴったり合わせることはできませんが、安くて早く、そして便利です。